ただの通り道だった柳通りで、記憶に残る味と遭遇した日の話
雪の日、柳通りで起きたタコス事件
雪が降る柳通り。
本来なら、ただの通過点のはずだった。
それなのに、不意に“アレ”と目が合った。
視線が絡んだ、というより、捕まったに近い。
気づいたら扉の向こうにいた。
これは事故か。いや、たぶん必然だ。
この日、選んだのはタコスのテイクアウト。
「鳥ひとつ、豚ひとつ。それと……こいつ。」
差し出された包みの時点で、もう説明は不要だった。
なにせ、OPENなのにCLOSEDの看板が出ている。
外は雪。
手は冷え、思考は静かになる。
だからこそ、こちらも覚悟を決める。
気合を入れて一口、パクリ。
脳内で鐘が鳴った。
次の瞬間、なぜかメキシカン音頭が脳裏を横切る。
そして、口から漏れた言葉がこれだった。
「……マリーシャープス中辛グリーン、愛。」
このタコスを仕込んでいるのは、
たまにこの世界に出現する、自称タコス名人
“タコマシマシ”氏。
毎日あるわけじゃない。
狙って食べられるものでもない。
今日たまたま、巡り会えただけだ。
タコスは、食べ物じゃない。
これは、雪の柳通りで起きた小さなテロ。
もし次に柳通りを歩くことがあったら。
そして、もしまた“目が合って”しまったら。
それはきっと、あなたの番だ。
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